近藤康史(2008年卒)全日本スナイプ2位
満足のいく1年
2008年度主将をつとめた近藤選手(左)。右はクルーの石川選手 去年の全日本スナイプ選手権は1レース目から艇トラブルを起こしてしまい、不甲斐ない結果を出すことになり、悔しい思いをしました。
今年こそ、とモチベーションを上げ、2010年の全日本スナイプには最高の形で臨むことができました。1レース目にトップをとって勢いをつけることができ、1-6-4-1-7-(31)の19点と例年なら優勝してもおかしくないスコアを残すことができましたが、ノースセールの白石ペアはその上を行く失点15点(1レース平均3位!)という驚異的なスコアを叩き出したため、優勝はできませんでした。しかし、最後まで粘り強く優勝争いをすることができたことで、確かな自信を得ることができました。
なぜ今年はこれほど走ることができたのでしょうか。まず去年の反省から、今年は絶対に船を壊さないとメンテナンスに徹底的に時間をかけたことで、無用なトラブルから無縁でいられました。
また、苦手意識のあった強風域でのボートスピードを上げるためにさまざまなセッティングをトライしました。大変な作業でしたが、全日本までに完成させることを目標に取り組んだ結果、それなりに満足する答えを見つけることができました。
こうして、自分で設定した目標を達成することができたことで、大会前には「今年は絶対いける」という確信が生まれました。それが今回の好成績に結びついたのだと思います。
地道な練習でしか自信は得られない
1年を通した目標(順位)を持つことも大事ですが、全日本という舞台で勝つために今の自分には何が足りないのかを冷静に自己分析し、その苦手なものを克服するという目標をきちんと設定することが大切です。そして、その苦手意識を改善しなければ実際に前を走ることは難しいのだなとつくづく思います。苦手なものを克服・改善できれば大きな自信を得ることができるし、その結果、前を走ることができるのです。
この方法論とは真逆に、とにかく前を走ることでしか自信をつけることはできないという人もいますが、その方法では、常に前を走ることができなければ自信をつけれないということにもなります。
結局、レースで前を走るためには、地道な練習の中で自信を蓄えていくことしかないのだと思います。そのことを強く感じた1年でした。
2011年は世界選手権にも出場する予定なので、世界で戦えるような選手になりたいと思います。そのために、いま自分に必要なものを考えました。まず、今の自分には体力がまだまだ足りません。クローズでのボートスピードにはそれなりの自信がありますが、フリーでのボートスピードには課題が山積みです。しかし、こうした課題を克服すべく地道な練習を積んでいけば、世界もグッと近くなるはずだと確信しています。
自分自身、現役学生の選手の見本になるような選手にならなければいけないと日々努力しています。現役のみなさんも僕に負けないくらい努力し、ガッツを見せて欲しい。
来年の世界選手権の結果を楽しみにしていてください。僕も、全日本インカレの結果を楽しみにしています。